京都市における都市廃棄物由来バイオマス利用の温室効果ガス削減効果

講演予稿
矢野 順也; 平井 康宏; 出口 晋吾; 中村 一夫; 堀 寛明; 酒井 伸一 (2009) 廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集, 20: 145-146

京都バイオサイクルプロジェクトでは厨芥類・紙類のバイオガス化をはじめとする、都市由来廃棄物バイオマスの高効率な利用技術について実証中である。京都市全市への実証技術導入のシステム解析によるGHG削減効果を定量的に試算した。また、将来的に代替物が変化することを想定して、「系統電力の低炭素化」、「電気自動車」、「ヒートポンプ」を代替する際のGHG削減効果も併せて試算した。現状の代替物では、廃食用油のBDF化を進めている京都市現状から厨芥類・紙類の超高温可溶化メタン発酵、廃木材の熱分解ガス化・GE発電利用等を進めることで最大で約1.6万t-CO2が削減可能であることが明らかとなった。代替物の変化を考慮した解析では、発電利用等の代替効果が低下する結果、シナリオ間の差が最大でも5,400t-CO2まで縮まるが、将来代替物が変化した場合でもGHG削減効果は得られることが明らかとなった。今後より細かな社会システムを想定した解析が求められる。

Keywords:

温室効果ガス; バイオマス; バイオガス; BDF; 熱分解ガス化

URL:

EDIT