吹付けアスベストの除去工事実績に基づく費用及び削減リスクの推定

講演予稿
水嶋 周一; 平井 康宏; 酒井 伸一 (2009) 廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集, 20: 537-538

京都大学で1987~1993年度(第1期)および2006年度(第2期)に行われたアスベスト含有吹付け材除去工事のデータを整理し、吹付け材の使用面積と除去費用との関係について推定式を作成した。その結果、両者の間には有意な線形性が認められた。 また、アスベストの除去方法の違いによる粉じん曝露リスクの差を見るため、即時除去、解体時除去、非除去解体の3つのシナリオを設定し、上記のデータを用いて各シナリオについての曝露リスクを算出したところ、即時除去シナリオにおいて最もリスクが低いことが示された。 さらに、吹付け材使用面積から推定された除去費用と、非除去解体シナリオのリスクからの即時除去、解体時除去シナリオそれぞれにおける削減リスクにより費用対効果分析を行った結果、概ね、即時除去シナリオの優位性が示された。 今後は、除去費用推定式の作成において適切なパラメータ設定を検討するとともに、粉じん曝露リスクの精緻化を行う。

Keywords:

吹付けアスベスト; 除去費用; 曝露量推定; 曝露リスク; 費用対効果

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