炭素同位体比による都市ごみ中バイオマス炭素比率の測定

講演予稿
平井 康宏; 酒井 伸一 (2010) 廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集, 21: 111-112

1.研究の背景と目的
日本の温室効果ガス排出インベントリの作成においては、ごみ組成中のプラスチック割合や繊維中の石油由来合成繊維割合をもとに、ごみ焼却からの化石由来CO2 排出量が算定されている1)。一般廃棄物中のプラスチック割合は、自治体のごみ組成分析調査結果に基づくが、継続性や代表性、調査手法の精度などの点で課題がある。化石由来CO2 と生物由来CO2 とを区別する方法として、炭素同位体比率に基づく測定法が開発されており、米国ではASTM D6866 として標準化され、バイオマス燃料の真贋証明などに用いられている2)。本法をごみ焼却炉からの排ガス試料に適用が期待されるが、日本の廃棄物焼却炉排ガスに対する測定事例は見あたらない。そこで、日本の廃棄物焼却炉排ガスに対する、炭素同位体比率に基づいたバイオマス由来(化石燃料由来)CO2 測定を行い、本手法の有用性について検討した。

Keywords:

二酸化炭素; 加速器質量分析; バイオマス; ごみ組成; 廃プラスチック

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