講演予稿
江口 剛史; 平井 康宏; 酒井 伸一 (2011) 廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集, 22: 509-510
江口 剛史; 平井 康宏; 酒井 伸一 (2011) 廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集, 22: 509-510
1.背景と目的
火災による人的・経済的損失を防ぐために、多くの製品に臭素系難燃剤が使用されている。その臭素系難燃剤の内、ヘキサブロモシクロドデカン(Hexabromocyclododecane:HBCD) は難分解性や高蓄積性、長距離移動性、毒性が懸念されており1)、世界的に使用が制限・禁止される方向にある。しかし、既に使用されているHBCD を含んだ製品はこれからも廃棄が見込まれており、そのリサイクル過程での管理が求められる一方、廃棄の前に適切な分解が求められることとなろう。さらに、HBCD には三種の主要な異性体(α-、β-、γ-)が存在しており、それぞれの異性体が異なる物性を持っているので環境への影響にも差が生じる。このような特徴を持つHBCD の環境への影響を評価するためには、排出量のみを評価するのではなく、排出から環境動態、曝露までを通して評価しなければならない。したがって、本研究の目的は各メディアへの排出が人への曝露にどれほど影響を及ぼすかを異性体別に明らかにすることとした。
Keywords:
ヘキサブロモシクロドデカン; HBCDs; 環境動態モデル; 曝露モデル: 異性体
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