情報記憶媒体の国内フローと家庭内ストックに関する研究

講演予稿
矢野 順也; 李 鎔一; 浅利 美鈴; 酒井 伸一 (2013) 第24回廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集2013, pp. 47-48

1.背景と目的

 情報の記録や再生を目的に様々な機器が普及し、目まぐるしく推移している。それに付随して、その機器で用いる記憶媒体も大量に普及・流通しているが、機器本体に注目が集まりやすく、記憶媒体に関する議論や研究は盛んではない。循環・廃棄については、機器類については、「使用済み小型電子機器等の再資源化に関する法律」の対象として、回収・リサイクルのルートの検討・構築が目指されている一方、記憶媒体については、ガイドライン上においてハードディスク等の一部の記憶媒体が「補助記憶装置」と位置づけられているに留まっている。しかし、大量に消費されてきた実態や機器本体の変化に伴い、記憶媒体の形状や性状等も変化してきたことから、磁気テープ類等の旧来の記憶媒体も含めた廃棄実態及び適正処理に向けた基礎的知見を得ることが一つの重要な課題と考えられる。これまで著者らは、ビデオテープを例に家庭への流入、廃棄フローを明らかにしてきた。本研究では、近年普及が進んでいる光ディスク等の他の記憶媒体まで対象を広げ、国内の使用状況の全体像を明らかにすることを目的に、記憶媒体の国内フローと家庭内ストック及び廃棄ポテンシャルの推定を行った。

Keywords:

記憶媒体; フロー分析; ストック推計; アンケート調査
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