廃棄物関連試料の放射能分析に関する(一社)廃棄物資源循環学会の取り組みについて

講演予稿
滝上 英孝; 山本 貴士; 鈴木 剛; 竹内 幸生; 田野崎 隆雄; 長谷川 亮; 大迫 政浩; 酒井 伸一; 貴田 晶子 (2013) 第24回廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集2013, pp. 625-626

1.はじめに

 放射性物質に汚染された廃棄物等を今後、適切に管理するためには、廃棄物等の性状やその処理処分施設における状況等を踏まえた放射能の調査・測定法の標準化が必須である。廃棄物資源循環学会では、平成23年度と平成24年度に「廃棄物関連試料の放射能分析方法に関する調査委託業務」を環境省から受託し、廃棄物・循環資源の様々な媒体のうち、焼却排ガス、焼却灰、汚泥、排水、その他固形廃棄物について、線量測定から放射能濃度測定、分析値の精度管理に至るまで多角的な検討を行ってきた(図1)。得られた知見をもとに環境省の「放射能濃度等測定方法ガイドライン第2版」(平成25年3月)の改訂対応に関与した。また、平成23年11月に作成した「廃棄物等の放射能調査・測定法暫定マニュアル」に上記ガイドラインの解説やより先駆的な内容、調査・研究事例を参考資料として追加できるよう、改訂検討を行っている。本稿では、その内容や今後の課題について概述する。

Keywords:

放射性物質; 廃棄物; 放射能測定; ガイドライン; 暫定マニュアル
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