3R・低炭素社会検定が目指すもの

一般記事(査読なし)
浅利 美鈴; 花嶋 温子; 山川 肇 (2015) 廃棄物資源循環学会誌, 25(4): 275-283

【要 旨】 

循環型社会構築や脱気候変動に向けた取り組みには,家庭や地域,企業等における個々人の理解と行動が欠かせない。そこで,関連する知識を体系化し,習得を促す教育プログラムとして,「3R・低炭素社会検定」教育事業を展開している。
本検定受験者等へのアンケート調査から,「ごみ減量の有効な方法やごみ問題に関する情報を他人 (家族以外) に対して伝えたり,広めたり教えたりする活動 (リーダー活動)」を実践している人ほど,知識の必要性を実感していることがわかり,本検定の重要なニーズであることがわかった。
他方,受験者とそれ以外をあわせて全般に,「現在,環境啓発・教育活動を行っていないが,今後は行ってみたい」という人が約4割存在し,この層にさまざまな働きかけを行うことが,活動の輪を広げるために重要と考えられた。
また,廃棄物関連事業の現場スタッフの教育に活用する事例もみられ,業界全体のレベルアップにつながる動きとして期待される。

Keywords:

3R; 低炭素社会; 検定; リーダー; 知識
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