使用済自動車の解体調査と含有元素の車種間比較

１．背景と目的

自動車には多様な資源性物質及び有害物質が使用されており、使用済自動車（ELV: end-of-life vehicle）リサイクルにおいてその含有状況を明らかにすることが重要である。一方で、ELV の車種や年式も多様であり、技術改良等による自動車構成部品の含有元素の時系列変化も重要な視点である。以上から、車種や世代の違いを念頭に置き、ELV中の資源性物質や有害物質の含有状況を明らかにすることを目的に、ELV の解体調査とその回収サンプルの化学分析を行った。