PBDEsの大気中濃度への大気混合高さの影響の統計解析

講演予稿
平井 康宏; Nguyen Tahn Dien; 酒井 伸一 (2016) 第25回環境化学討論会要旨集, pp. 2B-04

【はじめに】

臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)は難燃剤として樹脂製品や繊維製品などに広く使われてきた。
しかし、その毒性や、残留性・長距離移動性が懸念されており、PBDEs の環境中での挙動を把握することは、リスク管理の上で重要である。既往研究において、大気中PBDEs 濃度に影響する要因としては、PBDEs 含有製品のストック量(排出量に影響)、気温(製品からの揮発量、ガス態・粒子態の分配)、降水量(湿性沈着量)、大気混合層高さ(希釈効果)などが指摘されてきた1-2)。著者らは、既報において、大気中 PBDEs 濃度を対象とした統計解析を行い、大気中PBDEs 濃度が気温、降水量、測定年、人口密度の影響を受けていることを報じた1)。本報告では、説明変数に大気混合層高さを加え、大気中 PBDEs 濃度に及ぼす影響を検討した。

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