有機リン系難燃剤の自動車内装部材からダストへの移行経路及び影響因子

講演予稿
松尾 実可子; 松縄 泰天; 鈴木 まゆみ; 小瀬 知洋; 梶原 夏子; 鈴木 剛; 滝上 英孝; 酒井 伸 一; 川田 邦明 (2016) 第25回環境化学討論会要旨集, pp. P-046

【はじめに】

自動車内装のうち、樹脂や繊維製品などの可燃部においては、道路運送車両法により防炎性能が規定されており難燃剤が使用されている。特にシートに用いられる軟質発泡ウレタンや防振材に用いられる硬質発泡ウレタンは、その難燃化に有機リン系難燃剤(PFRs)が用いられることが知られている。既存の研究では室内環境において、有機臭素系難燃剤(BFRs)が家電製品からダストへ移行し、人へ曝露することが報告されている1), 2)。揮発性が低い縮合リン酸エステルのジエチレングリコールビスジ2-クロロイソプロピルホスフェート(DEG-BDCIPP)が車内ダストから検出されたことから3)、トリエステル型PFRs については、より高度な曝露が懸念される。本研究ではトリエステル型PFRs 及び縮合リン酸エステルの内装部材からダストへの移行経路とその影響因子を推定することを目的とした。

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