事業系食品ロス発生抑制によるコスト削減効果推計方法の検討

講演予稿
柳川 立樹; 矢野 順也; 浅利 美鈴; 平井 康宏; 酒井 伸一 (2017) 第28回廃棄物資源循環学会研究発表会講演集, pp. 109-110

1.背景と目的

近年、食品ロスの削減は"Sustainable Development Goals#12"においてターゲットとして設定され、世界的に注目されている大きな課題の一つと言える。日本においても国の実施している対策の"NO-FOODLOSS プロジェクト"に加え、京都市における食品ロスのピーク比半減目標や松本市における30・10 運動をはじめとする対策が各市町村でも実施され、食品ロス削減に向けた具体的な発生抑制行動が検討されている。これらの発生抑制行動による環境負荷削減効果に加え、経済的便益の定量的な評価が必要である。著者らはこれまで家庭系食品ロス、事業系食品ロス発生抑制による環境負荷削減効果を評価してきた1)。しかし、各事業所が発生抑制行動に取り組んだ際の経済的影響はほとんど明らかになっていない。このことから、本研究では事業系食品ロスに注目し、事業所内食品フローを推計し、その結果を用いて食品ロス発生抑制による環境負荷
削減効果算定とともに、コスト削減の市場影響評価を定量的に行った。

Keywords:

食品ロス; 食品廃棄物; 発生抑制; 食品サービス業; コスト分析
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