災害時の有害物および危険物の適正廃棄への影響因子

講演予稿
片岡 蘭人; 奥田 哲士; 水原 詞治; 矢野 順也; 平井 康宏; 浅利 美鈴 (2017) 第28回廃棄物資源循環学会研究発表会講演集, pp. 151-152

1.背景

近年、激甚災害が頻発しているが、災害時に、灯油等の引火性の高いもの、中身の残ったスプレー缶のような爆発する恐れのあるもの、さらに農薬などの毒性の高いものが他の廃棄物へ混入するなど不適切に排出されると、仮置き場での安全性確保が困難になるほか、輸送時の事故や処理プロセスへ影響する可能性がある。災害廃棄物処理に関する住民の意識・行動については、特に東日本大震災における放射性廃棄物や広域処理に関連したアンケート調査1)がされているが、実際に災害を経験した被災住民の適正処理に関する意識に関する調査事例は、昨年度に本研究会で発表した山根ら2)の研究以外には見当たらない。
そこで本研究では、災害時においても適切な有害物・危険物の排出を達成するための対策や対応に資する基礎的知見として、実際の被災者への聞き取り調査を行い、家庭の有害・危険物のリスクを明らかにするとともに、それに影響する因子、特に排出者の意識に影響する要因の解析を行った。

Keywords:

危険物; 適正処理; 災害廃棄物; 有害物; アンケート調査
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