ASR 中の臭素系難燃剤濃度の動的推定

講演予稿
矢野 順也; Heping Liu; 梶原 夏子; 酒井 伸一 (2019) 第30回廃棄物資源循環学会研究発表会講演集, pp. 189-190

1.はじめに
残留性有機汚染物質(POPs)対策として臭素系難燃剤(BFRs)規制の動きが近年国際的に強まっている。ストックホルム条約においてHBCD が2013 年に、DecaBDE が2017 年にそれぞれ廃絶となった。また、日本自動車工業会によると、国内ではHBDE は2010 年末以降、DecaBDE は2016 年末以降それぞれ自動車製品への使用を廃止している1)。臭素系難燃剤含有製品の1 つとして自動車中の内装材はこれまで国内でも着目されてきおてり、使用済自動車(ELV)破砕後のASR (automobile shredder residue)中の含有濃度についても、環境省によって定期的にモニタリングが行われてきている。新車への使用廃止が近年実施され始めている一方、自動車は長寿命製品でもあるため廃棄プロセスに流入するまでには時間を要する。本研究では、c-DecaBDE(c は商業用を指す)およびHBCD の使用廃止策の効果を明らかにすることを目的にASR 中の濃度の経年推移を行った。

Keywords:

DecaBDE; HBCD; SFA; 使用済自動車; ASR
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