家庭ごみ中の使い捨てプラスチック製品の排出実態と素材に関する研究

講演予稿
富田 悠貴; 矢野 順也; 西村 健太郎; 浅利 美鈴; 勝見 潤子; 新島 智之; 酒井 伸一 (2020) 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会講演集, pp. 11-12

1.研究の背景と目的
レジ袋や商品の容器・包装などをはじめとする使い捨てのプラスチック製品はその利便性から現在広く普及しているが、近年、プラスチックが環境へと与える影響が問題視されている。海洋環境へのプラスチックの流入は世界的に深刻な問題となっており、世界中の海岸での清掃活動で最も多くの個数が見つかった上位10 品目のうちの8 品目を使い捨てプラスチック製品が占めていると報告されている1)。これに対し日本ではプラスチック資源循環戦略において、ワンウェイの容器包装・製品をはじめとする回避可能なプラスチックの使用を合理化していくことが掲げられている。使い捨てプラスチック製品の発生抑制や適正な循環利用を目指す上で、プラスチックをはじめとした使い捨て製品の排出実態の把握が重要となる。しかし、容器包装やレジ袋の排出実態に関しては先行研究が見られるが、その他の使い捨て製品については排出実態の把握が不十分である製品も少なくない。著者らは2018 年から家庭ごみの組成調査を行うことで使い捨て製品の排出実態を調査してきた2)。本研究では調査を継続することで使い捨てプラスチック製品に関するデータを蓄積しつつ、また主な使い捨てプラスチック製品の素材についても調査した。

Keywords:

組成調査; 廃棄物; 使い捨て製品; プラスチック; 素材
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