ポリ塩化ビフェニルの経年的排出量推定

講演予稿
小柴 絢一郎; 平井 康宏; 酒井 伸一 (2020) 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会講演集, pp. 397-398

1.背景・目的
ポリ塩化ビフェニル(以下、「PCB」)は、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約によって国際的に対策が求められている。国内では、2004 年から中間貯蔵・環境安全事業㈱による分解処理も行われている。過去から将来にわたる環境中へのPCB 排出量の推定は、効果的な対策に不可欠である。世界全体での推定例1),2)や国内での推定例3)は存在するが、いずれも熱工程による非意図的な生成や顔料中への副生4)を含めておらず、2004 年からの分解処理事業の効果も反映できていない。
本研究では、PCB 生産開始以前の1950 年からPCB 分解処理完了期限後の2030 年までの、国内でのPCB 排出量を同族体別に推定することを目的とした。また、環境動態モデルを用いて環境中濃度を推定、実測値と比較を行うことで排出量推定の確からしさも検証した。

Keywords:

ポリ塩化ビフェニル; 残留性有機汚染物質; ストック; 排出量推定; 環境動態モデル
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