家庭系プラスチック廃棄物調査における近赤外線分光光度計の素材判定精度検証

講演予稿
衣川佳輝; 富田悠貴; 廣田和暉; 矢野順也; 平井康宏; 酒井伸一 (2021) 環境衛生工学研究, No. 3: 17-19

1.はじめに

 プラスチックは生活に欠かせない存在となっている一方で、生産、使用、処分方法が見直されつつある。20195月に策定されたプラスチック資源循環戦略では3R+Renewableを基本原則とし、2030年までに容器包装プラスチックの60%をリユース・リサイクルし、2035年までにすべての使用済みプラスチックを有効利用することが宣言された。プラスチックの有効な循環利用を考えるためには、まず、現状のプラスチックの使用実態を把握する必要がある。排出実態の調査としては、環境省が全国6から8都市を対象に2006年以降、燃やすごみ中のプラスチック素材の調査を行っている。その他にも産業関連表をもとにしたプラスチックの素材フローの推定が行われている。本研究では、どのような製品や素材がどのくらい使われているのかを正確に推定することを目的として、ごみ細組成調査をもとにした家庭系プラスチック廃棄物の樹脂組成推定を行った。また、推定の際に用いた近赤外線分光光度計の精度についても検証を行った。

Keywords:

近赤外線分光光度計; 分析精度; プラスチック廃棄物; 素材調査
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