糖ベースの接着剤を用いた合板の製造条件と接着性能

講演予稿
足立幸司; 山内秀文; 梅村研二; 平井康宏; 矢野順也; 酒井伸一 (2021) Presented at 第39回日本木材加工技術協会年次大会, , September 30, 2021

はじめに
木質材料に使用される接着剤の大半は化石資源由来の合成樹脂接着剤であり、使用・廃棄・焼却過程で発生する化石由来CO2排出量の推計手法と、将来的なCO2発生量を低減させる天然系接着剤や接着剤減量化技術等の開発を通じた低炭素化対策への貢献は、木材研究の重要な役割の一つに捉えている。本報では、天然系接着剤を「バイオマス由来の原料を用い、化石資源への依存をできるだけ抑えた接着剤」と位置づけ、糖ベースの接着剤を用いた合板の接着剤塗布量の低減時の接着性能を評価し、その導入・普及に向けた課題抽出と対応を検討する。特に、糖ベースの接着剤には、これまで高い接着性能が得られているクエン酸添加に頼らず、スクロースのp-トルエンスルホン酸(PTSA)による硬化を利用した接着剤に着目した。

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