講演予稿
竹内直輝; 平井康宏 (2021) 第32回廃棄物資源循環学会研究発表会講演原稿, pp. 137-138
竹内直輝; 平井康宏 (2021) 第32回廃棄物資源循環学会研究発表会講演原稿, pp. 137-138
合板やパーティクルボードなどの木質材料はカーボンニュートラルの観点から環境負荷の小さい製品であるが、製造時には合成系接着剤が使われており、焼却処理時に化石由来CO2 を排出する。この排出量を推定するには、木質材料中の接着剤量を把握することが必要である。木質材料に使用される合成系接着剤は主にユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系の三種類があり、ユリア系とメラミン系は窒素、フェノール系はナトリウムが含まれている。丸太は海水面に浮かべて貯蔵されることがあり、その間に海水(NaCl)を吸収する可能性がある。そこで、我々は、接着剤濃度既知の合板試料の元素分析を実施し、元素組成(N, Na, Cl)から合板中化石由来炭素濃度を推定する式(式1)を作成し報告した。この推定式は市販合板においても適用可能であることを確認しているが、合板以外の木質材料に適用可能であるかは未確認であった。そこで本研究では、この推定式をパーティクルボード(以下PB)や中密度繊維版(以下MDF)といった他の木質材料に適用し、接着剤濃度を推定し、適用の可否を検討した。
Keywords:
木質材料; 接着剤; 化石由来炭素; 元素分析; 温室効果ガス
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