書誌: 島岡 隆行, 中山 裕文, 塚本 唯: 近年の水害廃棄物発生状況と処理における問題点に関する考察, 廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集, Vol.20 pp.9-10, 2009
URL: http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmcwm/20/0/20_9/_article/-char/ja/ 全文へのリンク: あり引用向け表記: 島岡 隆行, 中山 裕文, 塚本 唯 (2009) 近年の水害廃棄物発生状況と処理における問題点に関する考察, 廃棄物資源循環学会研究発表会講演論文集, Vol.20 pp.9-10
キーワード: 災害; 豪雨; 水害廃棄物; 処理; アンケート; ヒアリング
要旨:
本研究では、水害被害を受けた自治体を対象にアンケートおよびヒアリング調査を実施し、水害の規模、被害状況、水害廃棄物の発生状況を調査するとともに、水害廃棄物処理の各工程における問題点を明らかにすることを試みた。結果として次のような知見が得られた。水害廃棄物の排出量は、平均すると自治体の年間処理能力の2割程度に達しており、水害廃棄物処理には通常時の一般廃棄物処理に近い金額がかけられていた。また、水害廃棄物処理における問題は、仮置きと分別の工程での問題が全体の64%を占めた。水害廃棄物の処理を困難とする混合ごみに着目した構造モデル化の結果から、混合ごみの主要な排出原因は、(1)水害廃棄物排出を急ぐ被災者の行動、(2)仮置場設置の遅れや面積不足、(3)分別指導の不行き届きという自治体の対応に関する問題、そして(4)水害廃棄物処理計画の欠如、(5)知見不足が要因であることが分かった。
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